人生は再生の物語である。

59歳無職から還暦のリアルへ。

歯医者選びほど難しいものはない①~インプラントはやらない。

以前通っていた居酒屋で聞いた話を思い出した。

 

常連の年配客がつまみをほとんど食べていないので

店主が心配してその理由を尋ねた。

 

するとその年配客は、

噛むと痛くなるので食べれない、

と言ったらしい。

 

キレイな歯だったので不思議に思って

更に尋ねたところ、

 

インプラントにしてとりあえず歯がキレイになったのはいいのだが

歯肉は年相応に衰えているのでバランスが崩れたのか

「見た目はいいのだが噛むと痛い」

「食べたいのだが食べれない」

 

という現象が起きているらしい。

 

その人は経済的な余裕があったこともあって

費用はいとわずかなりの期待をして

インプラント治療を受けてしまった。

 

その結果がこうだ。

気の毒すぎる結末ではないか。

 

これってたまたまなんだろうか?

 

それとも歳を取って治療をしたら

こうなることもあるのだろうか?

 

この話を聞いた店主は

 

それ以来歯医者でいろいろ勧められても

保険治療しかしない、

 

と強く言った。

 

結局はその人がどう考えるかだと思う。

だからそれも一理ある。

 

保険治療で出来る範囲は限られるだろうし、

最低限度の治療にはなるだろう。

 

でもそれでいい、

と決めてしまえばスッキリもする。

 

自由診療という言葉には惑わされるが

夢のような治療など

そうそうあるわけでもないだろう。

 

 しかもインプラントは費用がかかるだけでなく

後戻りできないタイヘンな治療だ。

 

最近でこそその是非が取り上げられることもあるが

歯医者によって個人差が大きい治療法だから

うまくいく人もいれば

そうでない人もいるのが現実だろう。

 

誰もがうまくいくわけではないのだ。

 

だから私もできることならしたくない。

 

そんな私だからそれなりの歯のケアはしているつもりだったが

春に右上の詰め物が取れて結局治療を受けたし

数日前に急に左下の奥歯が痛み出した。

 

歳をとるといろいろ予想しないことが起きるものなのだ。

 

そして、起きてしまったらどうしようもない。

 

それを受け入れて対処するしかない。

 

しかし何年ぶりだろう、

歯の痛みを強くこんなに強く感じるなんて。

 

歯の痛みは他の身体の部位と違って

ほっておいて治るものではないからタチが悪い。

 

しかも食べるという行為が毎日あるから

ほっておくわけにはいかない。

 

間違いなく医者に治療を受ける以外に方法がないのだ。

 

しかし痛くなったのは連休の真ん中で病院は休み。

 

結果的に約1日半ずっとこの痛みにつきあって過ごしたのだが

本当につらかった。

 

とりあえず病院に行くしかないことは決めたものの

大掛かりな治療になるのはイヤだ。

 

左下の奥歯はどこで治療を受けたのか

いつ受けたのさえも思い出せないぐらい前になるが

既に金属をかぶせている。

 

それを取って中の治療になったらもちろん面倒だし、

高い治療費、費用だけでなく時間がかかるのも困る。

 

まさかインプラントなど勧められないだろうな・・・

 

いろんな思いが交錯したが

とりあえず連休明けを待って

春に一度治療を受けた商店街にある

駅前の歯医者に連絡することにした。

 

(つづく)