人生は再生の物語である。

59歳無職から還暦のリアルへ。

メルカリを始める⑬~本が売れない。

先日、商店街にただ一つ残っていた書店が閉店した。

 

引っ越してきたときは線路の向こう側にもう1軒あったが

そこはかなり前になくなっている。

 

よく頑張ったと思う。

 

遅くまで店主が店番していたし

雑誌の見出しをコマメに手書きで書いたり

本そのものを店先につるしてアピールしたりで

その商店街では名物の店だった。

 

しかし、自分もその店で買い物をしたのが

いつのときだったか思い出せないくらいになっていたし

これからも多分その店に入ることはなかったと思う。

 

店主もかなり高齢であったから

こうなることは十分に予想できたのだ。

 

自分が行かなくなって久しいのに

無くなって寂しいと思うのだから勝手なものだが、

そうやって商店街は少しずつ変わっていくのだろう。

 

既にその商店街も個人の店が少なくなって

全国チェーンの店やどこかの支店が

占める割合が多くなっている。

 

いつの間にか東京は私鉄沿線でさえも

コンビニとそういった店ばかりで

構成されるようになるのだろうか。

 

小さな書店は間違いなくどんどん潰れている。

 

私もあれほど好きだった雑誌をかなり前から読まなくなったし、

買うこともほとんどなくなっている。

 

ネットがこれだけ普及するとそれも仕方ないのか

メルカリに出品してもなかなか売れないのが本や雑誌である。

 

本当に売れない。

 

以前古書店を経営している友人に雑誌の処分で相談したことがある。

 

手元にある少しマニアックなものも含めて

買い取ってくれるものがあるか、

月刊誌だと1年間分全部揃ったら有利かなど訊いたのだが

返事に困っていた。

 

要するに、雑誌は売れない、というのだ。

 

業界で行われるセリに出しても安く叩かれるし

なかなか買ってくれないからビジネスにならない。

 

しかも雑誌は意外と場所を取る。

 

そのときはブックオフに出した方がいいとアドバイスを貰ったので

思い切って持参したのだが思った以上に安い。

 

 当時は1冊10円だったかな・・・

でも今は確か5円?

 

それでも引き取ってくれるならいい方だ。

雑誌は古くなると引き取ってくれない。

 

買い取ってくれないと

そこで処分してもらうか

持ち帰るしかないのだが

そのときの虚しい気分といったらない。

 

メルカリに出品してみてわかったのだが

意外に売れるのがカセットテープやアナログレコード。

 

しかし、本や雑誌はほとんど動かない。

 

安くしてやっと売れることもあるが

それでも月刊誌を1年間分12冊、というような売り方はありえない。

  

まとめると金額が単純に上がるし

今は欲しいものだけ手に入ればいいので

全部揃うことにあまり意味がないのだ。

 

欲しいものだけあればいい・・・

 

損か得かで得するものだけあればいい・・・

 

価値観もビジネス構造も大きく変わってしまった。

 

私にはまだたくさんの書籍と雑誌が残っているので

アタマが痛いが

これからもコツコツやることぐらいしか

イデアがないのも事実である。