人生は再生の物語である。

59歳無職から還暦のリアルへ。

会社を辞めてやったこと~確定申告を済ませるまで②

その日はいつもより早起きして、外出した。

 

不安がぼんやりと残っているが

できるところまではしたつもりだ。

試験を受けに行くような感じかもしれない。

口数も少なくなっている。

 

思ったより時間がかかった。

 

それでも何とか前日までに確定申告の準備ができたので

領収書や証明書だけではなく、

途中まで記入した用紙と自分で計算したメモなども

全部ファイルに入れて持参することにした。

 

これでいいのかさえわからない。

でもこれ以上自分でできることもないのだ。

 

提出するというより相談である。

相談できる状態まで何とか準備ができたので

作成会場に行くということなのだ。

そこで相談して、作成できたら、提出したい。

 

今回慣れないせいもあってか、

いざやってみると直前で手元にないものがわかって

税務署に何度も書類を取りに行ってしまった。

 

まず、書類は早々と手に入れていたものの

その中身を確認していなかったせいか、

その書類が手引きだけで

記入する用紙は別になっていることがギリギリになって判明。

そうなのだ、手引きの中には下書き用の用紙は印刷されているが

提出用の書類は別になっているのだ!

 

また、医療費控除については

今回から領収書の添付はしなくていいかわりに

明細書を作成する必要がある。

つまり、

1年間でかかった治療費や薬代を

病院や薬局ごとに計算して

リスト化しなければならないのだ。

結局領収書の見当たらないものがいくつかあったが

これについては諦めるしかない、

あるもので計算すると10万円は優に超えていたので

今回医療費控除を申請することにした。

 

この明細書についても税務署に用紙を取りに行った。

国税局のHPからダウンロードすることも可能)

 

いずれにしても

税務署には書類はあるが相談は受け付けてくれない。

 

モヤモヤしたまま

書類に金額を記入していったが

最後の計算までできなかった。

 

もどかしい。

 

そのもどかしさを解決させて

スッキリさせるためにも

確定申告の作成会場に行く必要があった。

 

私の今回の確定申告のポイントとしては

社会保険料

 (健康保険料と年金について自分で支払ったものの申請)

②医療費控除

 (1年間に家族で支払った医療費明細をもとにした申請)

③株の売却に関して

 (税金を支払っている分と処理していない分の合算作業)

以上の3点である。

 

いろんな思いが駆け巡る中、駅への道を急ぐ。

 

幹線道路まで出てから横切ると

長く営業していた用品店がつい最近閉店していた。

 

ええっ、・・・ビックリだ。。。

 

毎朝、店の前をただ横切っただけなのだが

朝6時ぐらいから営業していて

オープンから数時間だけのアルバイトを

募集していたっけ。

 

早起きしてここなら3時間とか働くことができるかもしれない・・・

朝だけの勤務なら1日も有意義に使えるんじゃないか・・・

 

会社を辞めた私が 勝手に思っていただけだが、

何となく勝手にフラれた気分で、軽いショックを受ける。

 

そういえばだけど・・・

 

去年退職した後に

年末の郵便局のアルバイトをしようかと思って調べたことがあった。

 

いわゆる年賀状の時期にやる年末年始だけの臨時アルバイトである。

これについても

1日4時間の勤務で5日間だと週20時間の就業となるため、

結果的に就職したことになり

失業保険をもらえなくなることがわかって

直前に断念したことがある。

 

いやはや、働くこともなかなか簡単にいかないものなのである。

 

いろんな思いが錯綜しながら商店街がやっと見えてきた。

 

駅にたどり着くまで

いつものように

幹線道路と踏切を渡る。

 

いずれも点滅する前に走り出して

信号待ち、踏切待ちをしないようにする習慣があったが

今回も何とかうまくいった。

 

いずれも少し前から走り始めたら

何とか渡れて、ホッとする。

 

毎朝この走る作業で

健康具合を実感していたことを思い出す。

 

まだまだ大丈夫・・・

 

駅に何とか着いて中に入ると

ちょうど来たのは

いつも通っていた時刻の電車であった。

 

(つづく)